人づくり・福祉対策特別委員会

2018年11月15日

私が委員長を務める「人づくり・福祉対策特別委員会」で、11月14日~15日に県外調査に出かけてきました。今回の訪問先は、日本財団パラアリーナ(品川区)・日本オリンピック委員会(味の素ナショナルトレーニングセンター内)・日本スポーツ協会(渋谷区)です。

 

日本財団パラアリーナでは、2020年東京でのパラリンピック競技大会に向けて、健常者と障がい者の壁をスポーツを通じて取り除くことを目的としています。各自治体ではパラスポーツの運営が難しいため、事務局運営や助成金等のノウハウも含め、法人格を取らせるなどのサポート体制に力を入れているとの事。車いすラグビーの代表選手の練習風景も見学させて頂き、その迫力に圧倒されました。

 

味の素ナショナルトレーニングセンターでは、「人間力なくして競技力の向上なし」のスローガンの元、子どもたちのモデルとなる人格を持った選手養成に力を入れています。エリートアカデミーの中学生の育成も行われ、卓球競技のフロアでは、チーム対抗のリレー競技で大いに盛り上がっていました。今、活躍中の張本選手や平野美宇選手はここの卒業生だそうです。

 

ここでは、選手育成だけでなくアスリートの生活安定の為に、1企業(1社)で1人のアスリートのスポンサーになってもらうプログラムも進めているそうです。また選手生活を終えたアスリートの為に、就職支援制度である「アスナビ」事業のほか、コーチの養成事業などの取り組みをされています。2026年アジア大会に向けて、愛知県の振興部からすでに問い合わせもあったとの事でした。

 

日本スポーツ協会では、国家プロジェクトとして対象者を中学生にしぼり、将来性豊かなアスリート発掘を実施しています。その種目としては①開始年齢が遅くてもできる ②幼少期の時のスキルがなくてもできる ③動作が単純なもの という3つの観点から決定しているそうです。主にソフトボールやボート競技などが該当します。

 

東京オリンピック・パラリンピックの成功に向けて、一刻を争うスピードで進んでいる現状を目の当たりにしました。国家プロジェクトの壮大さ、世界と戦う厳しさ、そこにかかわる人々の熱意など大いに参考となりました。2026年に控えているアジア大会に向けて、スポーツを通じて調和のとれた人間を育てることの意義を、今後の本県の施策に生かしていかなければと思いました。